きょうのエスキス

H29一級建築士製図試験を終えて、また一歩踏み出します。じんわりと日々の振り返り。自分のための。B面

セトウツミと堺

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ついに「セトウツミ」を観てきました。見終わった後にジワジワきています。小さなささくれが癒えていくような感じでしょうか?絶妙な「間」とウィットに富んだ「言葉」で成立していた作品でした。瀬戸くんと内海くんの関係がとにかく微笑ましくて、うらやましい。瀬戸くんは内海くんに「どうしたん?」と言わせるような話し方をするフシがあり、それに冷静に応える内海くんとの対比も面白く、思わず嫉妬してしまうくらいでした(笑)私は単純直感型である瀬戸くんの虜になり、感情移入しましたが、思考するとき、頭の中にこの二人がいたら最強だろうなぁ、飽きないだろうなぁと。

瀬戸くんのユーモアと内海くんのクールさが調和した感じが、ラボカフェでの詩人・谷川俊太郎さんと理論物理学者・橋本幸士さんとの対談での空気感にも似ている感じがしました。さらに、塾で国語と算数の言葉や記号を、小学生にわかる表現で説明しようと、自分なりに想像力を働かせたとき、文系と理系を融合した領域が建築で、この作品もそうですが、(内海くんの表現だとおそらく)ベクトルの違う、(瀬戸くんの表現だと)方向性の違う両者がめぐり合う世界観が好きだと気づいたのです。「建築」と言っても、デザイン、材料、工法といった直接的な分野だけでなく、歴史や哲学、さらには環境や自然科学まで、分野が広く、興味が尽きないのです。

話が脱線しましたが、この作品は、観る側の価値観や世界観によって、まったく与える印象が違ってくると思います。瀬戸くん目線か内海くん目線かでも。じつは、私は高校時代をモデルとなった、まさにその場所で過ごしたので、思い入れが深いです。瀬戸くんのおかんとおとんの関係性を「ええやん。」と内海くんが肯定するのを観たとき、時空を超えて、まるで自分の家族をも受け入れてもらえたかのような安心感がありました。入院しているばーちゃんを探して徘徊している瀬戸くんのじーちゃんとばったり会ったとき、それをきちんと受け入れている二人を見て、地域で生きるってこういうことだなぁとしみじみ感じました。ヤンキーの鳴山くん、美少女の樫村さん、大道芸人、鳴山のおやじさん、ミーニャン… ゆるいつながりもよかったです。「夏休みが終われへんかったらいいのになあ。」内海くんの台詞、本当に奥が深いです。って、私の頭の中がダダ漏れですね。気づきがあると、他の人にもシェアしたくなり、ケースワーカーをしていたときの職場の先輩にもこの話をついさっきまでしていた次第です。人生はおもしろい。