はじめに、計画供用期間とは、設計者が建築物を何年間、供用(使用)しようと計画しているか、という期間です。
「計画供用期間の級」と具体的な「期間」の対応は次表のとおりです。 

計画供用期間の級

供用限界期間

短期

およそ30

標準

およそ65

長期

およそ100

超長期

およそ200

例えばおよそ65年供用しようと計画する場合には、計画供用期間の級は「標準」となり、それに応じた品質が求められます。

ポイント1:梁側のせき板(垂直部材)の圧縮強度による存置期間 

 

計画供用期間の級

圧縮強度

普通

コンクリート

短期・標準

5N/㎟以上

長期・超長期

10/㎟以上

高強度コンクリート

10/㎟以上


計画供用期間の級が「標準」の場合、以下の日数以上経過すれば、圧縮強度試験を行わずに、せき板を取り外すことができます。

ポイント2:梁側のせき板のコンクリートの材齢による存置期間
zontikikan

計画供用期間の級が「標準」の場合、普通ポルトランドセメントを用いたコンクリートにおいて、梁側等の垂直部材のせき板は、20℃を境に4日か6日(気温が高ければコンクリートが早く固まるので、4日と早い)以上経過すれば取り外して良い。

【補足】支柱の存置期間もありました…

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↑これ、不正解なのに… 28日が正解のはず!

7/2追記:25日で正解です。下表の通りです。

「圧縮強度」による場合*

はり下・スラブ下の支柱

 スラブ下…「設計基準強度の85%以上」、又は、12N/m(軽量骨材の場合は9N/m㎡)以上、かつ、構造計算によって安全が確認された場合」。

 はり下…「設計基準強度の100%以上」、かつ、構造計算によって安全が確認された場合」。

(はりのほうが、スラブよりも構造的には重要)

※ただし、大梁の支柱の盛り替えは行ってはならない。


「日数」による場合*

28日に達すれば解体してもよい。

7/2追記:スラブ下は、気温によって、日数が異なります。

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