環境・設備の引っかかる部分
H18・計画(環境)の過去問に、私がいつもどちらか迷ってしまう問題がありました。
【設問】「多孔質材料による吸音壁において、一般に、多孔質材料と背面の剛壁との間に空気層を設けると低周波数域の吸音率が大きくなる。」⇨○
高周波数域なんじゃないかな?どっちだ…
(解説)吸音材の細かい穴に音が入り、摩擦や材料の細かい振動により、音のエネルギーが吸収される。「剛壁」に多孔質材料と空気層を設けた場合、多孔質材料は「高周波数域」の音に対する吸音率が大きく、多孔質材料と剛壁の間の空気層の厚さを増すと、その吸音効果を「低周波数域」まで広げることができる。
※ 孔あき吸音材による吸音
多孔質吸音材よりも孔が大きいので、低中音域の音を吸収する。
図は吉野石膏さんより
どれにおいても性能が優れていそうだけど…
(解説)二重窓内部の空調排気によりブラインドに吸収された日射熱を排除することから、窓からの熱放射の低減に期待ができる。
図は日比谷総合設備さんより
【設問】「Low-Eガラスを用いる複層ガラスは、低放射膜をコーティングした面が複層ガラスの中空層の室内側に位置するように設置することにより断熱性能を高めるものである。」⇨ ○
室内側か室外側かどっちだ…
☆機能ガラスの種類と特徴
・Low-E複層ガラス
ガラスの間に、乾燥した空気の層を封入、室内側に高断熱タイプのLow-Eガラス(特殊な金属膜を表面にコーティングしたもの)を用いたもの。低放射複層ガラスと呼ばれることも。※Low-Eとは、Low‐Emissivity(低放射)のこと。太陽の熱を取り入れつつ、暖房エネルギーを逃がしにくくし、断熱性、保温性に優れている。
図を見るかぎりは室外側っぽい気もするが、深入りしないでおきます。
ほかにも…
・一般複層ガラス
スペーサーと呼ばれる部材で、2枚または3枚の板ガラスの間に中空層を持たせ、乾燥した空気層を挟み込むことで断熱性を高めたガラス。結露しにくく、冷暖房の消費を抑えることができるので、省エネ効果もある。
・合わせガラス
2枚以上の「透明ガラス」の間に、柔軟で強靭なフィルムの中間膜をはさんで加熱・圧着させたガラス。風圧に強く、中間膜の効果で割れても飛び散ることがほとんどないのが特徴。中間膜の厚さや性能に工夫を持たせることで、さまざまな特徴を持つ製品もみられる。