風圧力のまとめ
今回の「風圧力」も、『法規』と『構造』のコラボでお届けします。法令集を基本に要点をまとめ、過去問をピックアップしました。補足として、井澤式比較暗記法を引用します。
【風圧力のまとめ】
★風圧力=速度圧 × 風力係数
⑴速度圧=0.6 × E × Vo2
E=Er2・Gf (告示1454号)
① 平均風速の高さ方向の分布係数( Er ) ⇨都市部は小さい。
風は上空ほど強いので、それを表したものが「平均風速の高さ方向の分布を表す係数Er」。
平均風速は、市街地か平坦地かによっても異なる。市街地では建築物が風を遮るので、市街地のほうが、平均風速は小さくなる。
② ガスト影響係数(Gf 突風の揺れ) ⇨ 都市部は大きい。
ガストとは「突風」すなわち「ビル風」。したがって、市街地のほうが、ガスト影響係数は大きくなる。
※ 平均風速の高さ方向の分布係数とガスト影響係数は、屋根の高さに影響するが、計算部分の高さは一定。
⑵風力係数=外圧係数 − 内圧係数
ここから『構造』の過去問の要約です。↓↓↓
・風圧力の速度圧は、その地方における基準風速の2乗に比例する。
・風の速度圧は、0.6×屋根の高さと周辺状況で算出した数値×基準風速地盤面からの高さの2乗で求める。
・ガスト影響係数は、風で建築物が揺れた場合、発生する最大の力を算定するために用いる係数である。
・ガスト影響係数Gfは、「都市化が極めて著しい区域」より「極めて平坦で障害物がない区域」のほうが小さくなる。
・基準風速は、稀に発生する暴風時の地上10mにおける10分間平均風速に相当する値である。
・基準風速Voは、その地方の台風記録に基づき、30m/sから46m/sまでの範囲内において定められている。
・地表面粗度区分の決定は、都市計画区域の指定の有無、海岸線からの距離、建築物の高さ等を考慮する。
・平均風速の高さ方向の分布を表す係数Erは、地表面粗度区分(I-IV)に応じて計算する。
・平均風速の高さ方向の分布係数は、「極めて平坦で障害物がない区域」より「都市化が極めて著しい区域」が小さい。
・単位面積当たりの風圧力は、「外装材に用いる風圧力」より 「構造骨組に用いる風圧力」のほうが小さい。
・風力係数は、風洞試験によって定める場合のほか、建築物の断面及び平面の形状に応じて定める数値による。