きょうのエスキス

一級建築士試験、R2学科復活合格。製図が鬼門。R3は自分に負けない年にする!じんわり日々の振り返り。

今日からはまるっとね

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「今日からは、女だからと境界線を引かないで、自分の気持ちに正直に挑戦する毎日にしていきましょう。」by 東堂先生(とと姉ちゃん

MISIAの「BELIEVE」を聴いて移動中です。この曲は、建築の学校に行き始め、都市計画のコンサルタント会社に再就職したときに、FM802のヘビーローテーションでかかっていた曲です。愛してる、それだけで、こんなにも強くなる〜♪♪ 思い出を振り返るとき、その時の風景と音楽がセットになって再生されるのですが、今またその時と同じような仕事をしていて、なんやかんやありながらも、ここに戻ってきたんだなと感慨深いものがあります。

ちなみに、この年の夏は、高校時代の親友が声をかけてくれて、FM802の「MEET  THE  WORLD  BEAT」に行ったり、富士山に登ったりしました。おかげで、OL時代にくたびれていたのがウソのように、元気になりました。「MEET  THE  WORLD  BEAT」は万博記念公園で行われる毎年恒例の野外ライブですが、当時の出演メンバーがとにかく豪華で、にぎやかだったなぁ。the brilliant green、TRYCERATOPS、スガシカオユースケ・サンタマリアエレファントカシマシ、ゆず、THE BOOMJAYWALKスピッツ… 

当時と一見似たような状況でも、けっして振り出しに戻ったわけではありません。仕事をする場が製図台からパソコンのあるデスクになり、A1用紙の図面折りや製本の作業が必要でなくなるという、目に見えた変化も当然ありますが。意識が広がり、見える景色はずいぶんと変わりました。あのときは仕事などの忙しさを理由に、感じたり、考えたりすることから逃げていました。自信のなさを仕事で穴埋めしていたという方がしっくりくるかもしれません。しかも、自分の支えとなっていたはずの仕事ですらも、スイッチをオンにし、踏ん張って、なんとかがんばっていました。怒られないようにしないといけないといつもビビっていました。無理をするから、とにかくものすごく疲れて、ヘトヘトでした。

最近、後づけで「できる人」になっていただけで、本来はスポット型なんだと、視野がかなり狭いのだと認めることにしました。良く言うと、突出しているものがあるということなんですが、私の場合はそれが「模倣」だったようです。だから、社会のなかで生きていくために、他者にスポットが当たるほど、ひとや環境に影響を受け、自分らしさを見失っていたのだなと。そして、ほめてもらいたい、喜んでもらいたいと思う気持ちが「できる人」のふりをさらに加速させていたのだなと。そんな自分をまるっと受け入れて、踏ん張る力をゆるめたら、なんだかわかりませんが、うまくいくようになってきたのです。興味のあることに深くのめり込む、その特性を活かせるのが、建築の仕事なんだと。とにかく製図台に向かっている先輩たちが、まるで芸術家のように、自由に、のびのびとしていて、カッコよかったなぁとその時の記憶が蘇ってきました。

今はというと、週3回しか出勤せず、まわりがどんなに忙しくても定時で帰り、サービス精神でこちらから話しかけることもせず、自分のやりたいようにやっているんですが、なぜか可愛がられ、仕事もどんどん回してもらえるようになってきました。先週からは事務所が初めて単独(通常は組合から仕事を受注している)で設計する、公立中学校の体育館の改修工事の現況図面を書かせてもらっています。新築工事図面が古くて、解読するのに一苦労ですが、上から(平面図)、横から(立面図)、輪切りにした状態から(断面図)、多観点化ができて、おもしろいです。仕事は大変だと信じこんでいた私は、もう本当に目から鱗です。そして、どこに行っても、なにげなく放った言葉をみんなは笑っている。どういうことだ!?正直さって今をよりよく楽しむ秘訣ですね。相手から観た世界、創り出したものはどうしようもない。もう好きにしてください。私も好きにしますから(笑)それは愉快だ。人生はおもしろい。