熱効率・需要率・負荷率・力率
引っかかってしまった問題をピックアップ。
直近7年分の過去問には載っていないので、見たことない!と思ったのですが、やはりこれも過去問なのですね。
【環境H18 問18】
ボイラー等の熱効率は、「高位発熱量を基準とするもの」より 「低位発熱量を基準とするもの」のほうが低くなる。
⇒ ✖️ 熱効率とは特定の燃料を使用して、実際に機器が発生させることのできる能力(効率)のこと。評価に用いられる「高位発熱量」とは、総発熱量ともいい、燃焼ガス中の水蒸気の影響も加味したもの。「低位発熱量を基準とする」場合は含まれる水蒸気の影響を排除したもの。
「ボイラー熱効率」=「ボイラーで吸収された熱量」/「発熱量」
水蒸気となって排気されてしまう発熱量は、通常使用できないため、総熱量に対する実際に使用した熱量(ボイラーで吸収された熱量)である熱効率(式参照)は、低位発熱量を基準としたものの方が分母が小さくなるため、熱効率は高くなる。よって、高位・低位で熱効率が同等の場合には、低位発熱量を基準とするもののほうが機器の持っている能力(効率)は高い。
『環境』の電気設備は、ほかにも◯◯率が多いし、ややこしいので、整理しておきます。まず問題が文章で出てきたら、分母と分子がひっくり返ってないか、要チェック!どの科目も共通して、「式⇨文章」「文章⇨式」が的確にできるかにかかっていますね。
【環境 H22 問16】
需要率は、「最大需要電力」を「負荷設備容量」で除した値である。⇨ ○
需要率は、負荷率とセットで覚えることにします。「最大需要電力」が分母・分子のどちらにくるかを語呂合わせ。かなり無理がありますが…
「需要率」=「最大需要電力(さい)」/「負荷設備容量(ふ)」需要がある ⇨ いいイメージ ⇨ さいふ
「負荷率」=「ある期間中の平均需要電力(へ(ん))」/「その期間の最大需要電力(さい)」負荷がかかる ⇨ わるいイメージ ⇨ へんさい
【環境 H19 問12】
力率は、交流回路に電力を供給する際の有効電力と皮相電力との比であり、電動機や放電灯の力率は、一般に 0.6~0.8である。⇨ ○
「力率」=「有効電力」/「皮相電力」
力率とは?(力率と電力の関係)
http://eleking.net/study/s-accircuit/sac-powerfactor.html より 図をお借りします。
詳しい解説は、この記事を読んでみてくださいね。皮相電力は、電流×電圧の値(うわべの値)。下式では、分母にあたります。こうやって考えるとおもしろいなぁ。