きょうのエスキス

一級建築士試験、R2学科復活合格。製図が鬼門。R3は自分に負けない年にする!じんわり日々の振り返り。

「計画の要点」の文例(環境負荷低減)

勉強していくうちに、今までどんなに考えずに、行き当たりばったりで、プランニングをしていたのかを思い知らされます。原点に戻ろうと思います。では、今回は環境負荷低減・省エネの文例です。構造計画の一部以外は、図面との整合性が求められるので、丸暗記ではなく、キーワードを覚えていくことにします。

環境負荷低減・省エネ】

環境負荷低減(熱負荷の抑制等)について配慮したこと

南側にはバルコニーを設け、屋上は積極的に緑化することで、日射の抑制を図り、熱負荷の低減に配慮した。また、開口部にはLow-Eガラスを用いた複層ガラスを採用することで、冷暖房負荷の低減を図った。外部に面する躯体において、屋根には硬質ウレタンフォームを用い、十分に断熱を行い、熱負荷の低減を図った。
 
② 建築物の省エネルギーにおいて、自然採光の促進、日射遮蔽及び空調エネルギーの削減について工夫したこと
 
自然採光の促進:主要な居室については間口の広い開口部とし、屋根面にはトップライトを設ける等、積極的に昼光利用を図り、照明電力の消費量の低減を図った。
 
日射遮蔽:夏期の日射遮蔽を考慮し、屋根の軒、庇及び○○○の南面には外部に水平ルーバーを取り付けることで、高緯度の日射を遮蔽する計画とした。日射量の多い東西面は開口部を極力設けない計画とした。
 
空調エネルギーの削減:共用部および○○○に採用した単一ダクト方式の熱源に高効率の空冷ヒートポンプチラー、その他の室については、空冷ヒートポンプパッケージ方式と換気に全熱交換器を採用することで、空調動力の削減を行った。
 
 

「計画の要点」の文例(設備計画2)

いよいよ9月に入りました。まだまだ暑い日が続きますが、朝晩は少し涼しくなり、過ごしやすくなった気がします。髪を短く切り、お墓参りをして、清々しい気分です。気力、体力もりもりです。では、引き続き、設備計画の文例です。とにかく手で書くことを意識します。これから、環境負荷低減・省エネについてもまとめます。
 
温浴施設部門の給湯設備について工夫したこと
 
給湯用設備機械室は、浴室に隣接して計画することで、配管ルートを短くし、熱損失を低減した。外気に面して計画することで、効率的な給排気が行える計画とした。給湯ボイラーに貯湯槽を併設し、循環方式とすることで、十分な給湯量と安定した給湯温度を確保できるよう計画した。
 
② 設備位置について工夫したこと
(維持管理又は機器からの騒音・振動防止の観点から工夫したこと)
 
受変電設備:屋内型のキュービクルを設備機械室内に設置し、維持、メンテナンス性に配慮した。(屋上の場合 → 屋上に設けることにより、機器の更新、増設等に配慮した。)操作、点検及び防火のために、周囲との間に必要な距離を確保した。コンクリート基礎により低周波振動の防止を図った。
 
受水槽及び給水ポンプ:設備機械室を宿泊者の利用する諸室から離して設け、振動・騒音防止に配慮した。受水槽は、清掃、保守を考慮し、中間仕切を設け、6面点検スペースを確保した。給水ポンプに防振架台、防振継手を採用した。
 
空調室外機:敷地東西の屋外に分けて設置することで、配管経路が短くなるようにした。また、敷地の奥とすることで、道路からの景観に配慮した。
 
給湯用の給湯・ろ過設備:ガスマルチ給湯器を外側に設置し、省スペース化を図った。ろ過設備は設備機械室内に設け、配管を短くし、熱効率を高めた。
 
追記:ウラ指導さんの空調方式の解説も読んでおこうと思います。

「計画の要点」の文例(設備計画1)

今日で8月が終わります。1ヶ月があっという間でした。夏休みが終わるときの感覚が久しぶりによみがえってきました。今月末までの目標設定がはっきりしていなかったので、おそらく他の受験生よりも遅れをとっているように思います。一つの課題を1週間じっくりやっていますからね。「あわてない、あわてない。ひと休み、ひと休み。」一休さんのフレーズを思い出しました。では、今回はいよいよ設備計画の文例です。ボリュームが多いため、2回にわたってまとめていこうと思います。

【設備計画】

① エントランスホールの吹抜けにおける空調計画について考慮したこと

吹抜け部分は気積が大きいため、吹出し能力に優れボリュームの大きな空間に対しても対応できる単一ダクト方式を採用した。吹出口は、吹抜け部分に面する2階梁下にノズル型を設置し、吹込口はエントランスホール1階部分の天井面に設置することで、居住域が均一な温湿度分布となるよう考慮した。

② 空調設備において、空冷ヒートポンプチラーユニット方式の特徴と利点について

中央熱源としての空冷ヒートポンプチラーユニットは、チラーユニットの機器を屋上に設置し、冷温水を一台で共有できるとともに、配管を通して、冷温水を各室内機または空気調和機に搬送するため、省スペースを図ることができる。

③ 設備シャフトの計画について考慮したこと

給排水用のPSは水廻りに近接した位置とすることで、横引き配管の少ない合理的な配管ルートとなるように配慮した。ダクトスペースは、設備スペースの直上に設け、屈曲部を少なくすることで、圧力損失の少ないダクトルートとなるように配慮した。EPSは各階同位置に計画することで、合理的な幹線ルートとなるように配慮した。

④ 電気室と電気シャフト(EPS)の配置計画について工夫したこと

電気室は、メンテナンスに配慮して、南の道路側に配置した。また、換気ガラリの面積が十分に確保できるように、外壁に面して計画した。なお、EPSは1,2階とも共用廊下に面して同位置に計画することで、点検しやすく、合理的な配管ルートとなるように工夫した。

「計画の要点」の文例(構造計画)

今回の構造計画の文例は暗記して、早く書けるようにしたいです。だんだん理解ができてきて、質問ができるようになってくると、勉強も楽しくなってきますね。資格学校や先生の指導に全面的に頼り、受け身になってしまうと、うまくいかなくなった時、どうしても相手のせいになりがちです。けれど、相手からどれだけ聴き出せる力があるか、自主的に考え、能動的に行動するのか、結局は自分次第ですよね。夏期講習中の塾生さんの勉強に対する姿勢に学びました。

 

【構造計画】

 

① 採用した構造種別、架構形式を示すとともに、構造計画上特に配慮したこと

 

構造種別は、規模及び用途を勘案し、耐火性、耐久性、遮音性に優れた鉄筋コンクリート造を採用した。架構形式は、平面計画の自由度が高く、靭性能力に優れたラーメン構造とした。スパン割については、X、Y方向ともに7mの均等スパンとし、ラーメン架構の安定性に配慮するとともに、柱1本当たりの負担面積が過大とならないように計画した。

 

② 勾配屋根の架構計画について、その特徴及び特に配慮したこと

 

2階はY方向2スパンの計画とし、勾配屋根は短辺方向となる南北へ下る切妻形状とした。棟の位置を柱・大梁のラインに合わせ、Y方向の大梁を傾斜させることで、左右対称形の安定した架構形状となるように配慮した。小梁はY方向に配置し、傾斜した屋根スラブを安全に支持できるように配慮した。

 

③ 基礎及び地階の計画について配慮したこと

 

地盤が良好であるため直接基礎とし、不同沈下に対しても信頼性の高いベタ基礎を採用した。斜面に対して十分な根入れ深さを確保するとともに、基礎スラブは十分な厚さを確保することで建物重量を支持地盤に安全に伝達できるように配慮した。地階は地上部のスパン割に合わせた計画とすることで、ラーメン架構内のRC壁で土圧を安全に支持できるように配慮した。


④ スラブ及び小梁の架け方について、工夫したこと


スラブについては、応力が大きくなり過ぎないよう、スラブの短辺を4m以下とした。また、スラブの過大なたわみは、ひび割れや振動障害を伴うため、スラブの厚さを200mmとした。小梁については連続梁とすることにより、梁中央の応力を抑え、たわみを小さくする計画とした。浴室及び中庭廻りは仕上げレベルをそろえ、バリアフリーとするため、防水処理に配慮し、スラブを200mm下げた計画とした。

リゾートホテルの王様

日曜にウラ指導の講習会に行きましたが、とてもよかったです。プランニングの優先順位の話で考え方が変わりました。そのことについて、ちょうどタイムリーなやりとりを見つけました。私は今までペン太さんのような考え方でしたが、ウラ指導では…

たしかに、リゾートホテルのHPを見ると、ラウンジ、レストラン、浴室(スパ)など共用部をウリにしているところが多いですね。ですが、今まで宿泊室をリゾートホテルの王様として考え、さらに宿泊専用の諸室を優先的に計画していました。外に開かれていないというか。決めつけ、思いこみってこわいなぁ。課題文によって、これからは臨機応変に対応します。

「計画の要点」の文例(建築計画)

今年の設計課題に合わせた記述の文例を今日からアウトプットして、覚えていきます。この文例をもとに、書いた図面に合わせて、自分なりの言葉にしていけたらと思います。バリアフリーについての考慮は、介護福祉士ガイドヘルパーのテキストも見直してみようと思います。今までの経験にムダはないですね。今後ここに補足していきます。


【建築計画】


① 外部空間の計画において、車両動線について考慮したこと


車回しと車寄せを主出入口の正面に配置し、利用しやすい計画とした。車路は十分な回転半径及び幅員を有し、ゆとりのある駐車スペースを確保するとともに、見通しの良い計画とすることで、安全かつ円滑な車両動線となるよう考慮した。歩行者アプローチを○側に計画し、車両動線と明確に分離することで、歩行者の安全性に配慮した。 


② 斜面地を考慮した建築物の立体構成について配慮したこと


地下1階の階高は斜面地の高低差に合わせて、4mとし、合理的な立体構成とした。地下1階は南北○スパンとすることで、造成が極力少なくなるよう計画した。南下りの斜面地であることを考慮し、地下1階においては、利用者の主要な室を解放性のある南側に向けて配置した。


③ パッシブデザインを積極的に取り入れる計画とするために考慮したこと


吹抜はエントランスホールの中央に配置し、上部に設けたトップライト及び2階の窓から、自然採光、自然通風を取り入れ、共用部が快適な室内環境となるように考慮した。南下りの敷地の特性を活用し、景観と日照を取り入れることができるよう、各階の南側に開口部を積極的に計画した。


④ 宿泊部門の客室及び共用部門の浴室において、バリアフリーについて考慮したこと


客室:出入口及び室内の扉幅は有効90cmを確保するとともに、必要な箇所に手すりを設けることでスムーズな移動に配慮した。室内は段差のない計画とし、滑りにくい床材を採用することで、安全性に配慮した。インターホンやスイッチ、コンセント類は、車いす使用者にも使いやすい高さとなるように計画した。


浴室:脱衣室と浴室は段差のない計画とするとともに、滑りにくい床材を採用することで、安全性に配慮した。脱衣室に設置した便房や洗面台の前面には車いすが回転できるスペースを確保した。浴槽には階段及び手すりを設置し、安全性と利用のしやすさに配慮した。車いす使用者も利用しやすいように、高さの調整できるシャワー手すり等を設置する計画とした。

設備スペースの位置

ホテル設計・旅館設計Q&A 旅館・ホテルの建築に関する様々なQ&Aをご紹介

基本的に自分で調べて理解しないと、頭に入らないので、移動中にいろいろなサイトをチェックしています。「知恵の方舟」はホテル設計のポイントが部門ごとに書かれてあるので、わかりやすいです。試験に直結するかはわかりませんが、考え方に慣れるためにも読んでおこうと思います。

「斜面地を考慮した建築物の計画」と今年の製図試験の課題の注釈にありますが、作図してみて、改めて気づいたことがあります。前回の投稿で、勾配屋根の話をしたのですが、機械室が勾配天井になってしまった場合、階高によっては設備機器が入らないのではないかという視点です。屋根勾配があると、屋上には設置できないし。機械室を地下に設けるか、屋外(海辺の場合は、塩害も考慮に入れるのかな?)に設置できれば、問題はなさそうですが。今までエスキスで機械室を後回しにしていましたが、設備計画の記述があることからもけっこう重要なのではないかと。

リゾートと言っても、高原にあれば、冬場は雪も降るだろうし。設計課題を解いてみると、いろいろな視点が広がります。