きょうのエスキス

一級建築士試験、R2学科復活合格。製図が鬼門。R3は自分に負けない年にする!じんわり日々の振り返り。

製図模試1日目終了

今日は、全日本建築士会の模試を受けました。特徴的だったのは高低差8m、北・南側の幅員の同じ歩道付き道路、三層吹き抜け、露天風呂の計画。記入漏れや、間違いだと気づいた部分の修正が追いつかず、整合性のとれていない図面になってしまいました。撃沈。けれど、未完にはなりませんでした。私にとっては、時間内にできただけでも大きな進歩です。もし試験時間が8時間あったとしたら、ほぼ全員ランクIで合格するんだろうなぁと、ふと思いました^_^ 時間との勝負ですね。

エスキス  所要時間2時間15分
中途半端な完璧を目指して、割り切るのに時間がかかってしまいました。宿泊室がうまくおさまらないと、そこに時間をかけてしまったり、階振りしてから、階ごとのボリュームを変えてしまったりで。トホホ。良かったことといえば、主要な要求室とコアの位置をなんとか死守できたことくらいでしょうか。考えてみたら、今年は明らかにエスキスの練習不足です。今まで作図だけで手いっぱいでしたが、残りの2週間はエスキス強化にあてたいと思います。

② 記述  所要時間40分
初めてすべての欄を埋めることができました。昨日暗記用のまとめノートを1日がかりで作った甲斐がありました。用語の意味を理解しながら、文章を考えて作ると、記憶に残っているものですね。今日の宿題の添削でもようやくOKが出ましたしね。まずここが大きな不安材料だったので、攻略できてホッとしています。ただし、作図に入った段階での手直しは、記述に直結するので要注意。

③ 作図  所要時間3時間35分
(試験時間終了。あと15分はほしかった。)
やはり3時間では書ききれないです。エスキスが曖昧だからです。いつも外壁や間仕切壁を書くと、できた気になってしまいますが、そこからが本当のスタートですね。什器などの細かい書き込み、特記事項の図示、たとえ一本の線でも書き漏れてしまうと、かなりまずいなと。時間に間に合わせるのにどこから書いたら良いのか、まだ手探りな状態で、今回は最重要である配置図が後回しになってしまい、最後はなぐり書きになってしまいました。見直し時間に20分から30分とる意味がよくわかりました。ただ今回明らかに良くなったこともあります。断面図を書くスピードです今まで自信がなかったのですが、用紙1枚に9面同じ図面をトレースしたら、コツがつかめ、こわがらずに書くことができるようになりました。

ポイントを見てみると、メインアプローチのある南側に露天風呂を計画すると、宿泊室から露天風呂が見下ろせてしまうので、不適切な計画と書かれてあり、ちょっと想像しちゃいました。⇦ これは回避できました。

さて、明日は自宅受験で、ウラ指導の一発逆転模試です。あれっ、ちょっと喉の調子が。体力勝負なところもあるので、今日は早めに休むことにします。

車両動線について

今回は車両動線についてです。前回の設計課題で、直径14m以上の車回しが出てきたのですが、これを「ロータリー型」というのですね。授業ではサラッと流していたんですが、建築士塾のブログをチェックしておいた方がいいよと、先生に勧められて、確認してみると、「通り抜け型」と「ロータリー型」があるのですね。
ただ、私のエスキスがこの時一番早くできたことを考えると、どんな問題が出ても、焦らず、基本をきっちり押さえることが大切だなと。とにかく最後までねばります。明日は建築士会の模試。迷いましたが、ウラ指導の一発逆転模試も明後日に時間を作って、チャレンジします。

(雑談)なんでしょうか、ここ数日もう時間がないと、焦りであわてふためき、空回りしていたんですが、昨日いきなりプツッと切れました。あれもこれもとどれも手につかないわ、まわりと比べてしまうわで。そりゃしんどくなるはずです。今は感じきって、「無」の状態です。あと2週間、足りないところをコツコツ埋めていくしかないですね。それと、学科のときのように、モンマジの音楽を聴きながら、テンポよく取り組もうと思います。学科試験のとき、極限状態で頭の中をかけめぐったのはなぜかspotifyのテーマ曲だったんですが、本調子に戻りましたから。音楽は当日心が折れたときの特効薬。とにかくモンマジにはお世話になりまくりで、すっかりファンになり、ライブのチケットを予約しちゃいました。

エスキスでなやむ浴室

私の中で「空間構成」や「ゾーニング」でエスキスがブレてしまうのが、浴室の存在です。主要な要求室の中でも、レストランよりもプランニングの自由度が高く、階振りや配置がうまくいかないのです。課題文を読むと、浴室の利用者が宿泊者のみの場合と日帰り客も受け入れて、宿泊者以外でも利用できる場合のどちらかになると思うのですが、利用人数により、室面積が広くなる可能性も考えられます。プランニングの基本的な考え方に大きく影響するので、ここをなんとか押さえないとなと。まずは、課題文の設計条件の前文をきちんと確認することにします。

それと、浴室も設備に関係してきますね(涙)学科でできなかった分野とやはりたくさん向き合わなくてはならなくなりました。
浴室は、ガス給湯器(+貯湯槽+圧送ポンプ)による中央給湯方式なんですね。中央給湯方式では浴室だけでなく、宿泊室の給湯も対応するので、大量のお湯を使う。また、時間帯も集中するので、貯湯槽も必要になるんですね。ちなみに、ガス給湯器なんですが、省エネ法改正の影響からか、ググってみると、無圧給湯器(ボイラー技師の資格が不要)、潜熱回収型給湯器などが出てきました。

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ここでも太陽熱利用が出てくるのかー。
f:id:emicocolo:20170921134026p:plain屋上に、太陽熱発電パネルよりも、太陽熱集熱パネルを設置した方がよいのかな?あれっ、脱線してしまいました。太陽熱の話はいったん置いておきます。

浴室には循環ろ過設備も必要で、配管の熱ロスや循環水の動力を考えると、浴室に近いことが重要になってくると聞きました。設備機械室が浴室から離れている場合、浴室の近傍に別途設ける必要があると、テキストにも書かれてあります。ついでに、厨房は、ガス瞬間式給湯器による局所給湯方式なんですね。浴室が(給湯設備)機械室の直上、近傍に配置されると、厨房の配置が機械室から遠くなってしまう可能性が高いので、循環熱ロスや圧送ポンプ動力の削減を考えてみても、局所方式がよいのですね。

うーん、考えすぎもよくないなぁ。けれど、記述対策はできたかな?しかし、ゾーニングにも関わってきますね。とにもかくにもエスキスをどうにかしないと。

配置図の設備スペース図示

今回は再び配置図についてです。建築士会の課題では、すべて「配置図」単独で出てくるのですが、日建学院の市販本には「地下1階平面図兼配置図」「1階平面図兼配置図」で掲載されています。日建の方でトレースすると、一面少ないので、早く書けますし、レイアウトもわりと余白があるので、あまり気にしなくてもすみます。しかし、「配置図」が単独で出てくると、やっかいなことが起こります。
 
①図面レイアウト
課題をやってみると、「配置図」単独でも、過去問と同じ程度の敷地面積・床面積なら、横長・縦長の敷地でも意外とレイアウト次第でおさまることがわかります。ちなみに、敷地が横長の場合、最大で横55m×縦40mでした。ただし、解答用紙のどこにどの図面を書くのかがいつもバラバラで、場合によっては、柱の位置をすべての平面図で揃えることができません。そのため、地下1階の北側1スパンなしの場合や、変則スパンの場合、上下階不一致が起こりやすくなります。実際初めの頃は急いで書くと、間違っては消すことを繰り返していました。
追記:ヒヅメさんの方法でエスキスをすると、レイアウトが変わってもあわてることなく、ケアレスミスも減らせますね。
 
②設備スペースの図示

屋上の設備スペースで考えられるもの

☆勾配屋根の場合

2階屋上:太陽光発電パネル・開閉式トップライト 

☆陸屋根の場合

2階屋上:(太陽光発電パネル)・屋上緑化・キュービクル・(非常用自家発電機)・空調室外機・(ヒートポンプチラー)・開閉式トップライト 

前にも書きましたが、「配置図」「地下1階平面図」「断面図」が出てくると、設備スペースをうやむやにできないです。satoメモブログにもやはりそのことが書かれてあったので、そのまま載せておきます。

パッシブ・環境負荷低減の補足

 このブログでも記述対策をやらないと!と言っていたものの、やはり後回しになってしまっていました。しかし、6時間半通しで問題を解いてみると、記述は考えて書く時間がほとんどないことがわかりました。模範解答例を丸写しするだけでも40分かかってしまいます。ということは、作図・記述がスムーズにできるよう、ある程度の予測を立てておかなければなりませんね。資格学校ではそういった対策をすでにやっているかと思うのですが。こちらはゆるい感じなので。

 
今回はパッシブデザインの補足です。パッシブ、省エネ、再生可能エネルギーがごちゃまぜになっているので、図を拝借。
 

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①トップライト
②サイドライト
吹抜け空間となるエントランスホールの上部には、自然採光や自然通風を積極的に取り入れることで、照明電力や空調電力の使用量の低減を図ることができることから、《①トップライト(開閉式)②サイドライト屋根》を設けた。 
※ トップライトは、自然採光を得るとともに、開閉式とすることで、自然換気を促進することができる。
 
③ルーバー
西面の窓の外には、日射を抑制することで空調電力を削減するため、縦ルーバーを設けた。また、南面には、水平ルーバーを設けて、空調負荷を抑制する計画とした。 
※ ルーバーは、基本的に窓の外に設置し、西日対策としては縦ルーバー、南面の日射対策には水平ルーバーを計画する。 
 
④庇・バルコニー
南面には、夏季の日射抑制と冬季の日射取り込みのため、2mの庇とバルコニーを設けた。
 
⑤Low-Eガラス

東面、西面及び南面の窓は、日射を抑制し空調電力を削減するため、Low-Eガラスを採用した。

※  遮熱タイプと断熱タイプがある。

屋上緑化

屋上には、日射遮蔽のため屋上緑化を計画し、建築物の熱負荷の低減を図った。 

 

追記:もしかして、これもでしょうか!?

⑦エアフローウィンドウ方式・ダブルスキン方式

 

【昨年出題された環境負荷低減手法】

① 太陽熱 
日射熱を室内に取り入れやすくするために、南面の窓を大きく計画したり、冬期における暖房エネルギーの低減を図った。(パッシブ)
冬期の温水や床暖房用の補助熱源として、太陽熱集熱器を利用することで、 冬期における給湯・暖房エネルギーの低減を図った。(アクティブ)

② 地中熱
室内に取り入れる給気を、地中を通したアースチューブを通過することで、地中の年間一定した温度を活用 (熱交換)して、夏は外気温度より下げて給気し、冬は外気温度より上げて給気する。空調用ヒートポンプの熱源として利用することで、設備エネルギーの削減を図った。(アクティブ)
※ H28の標準解答例では、「アースチューブ長さ20m」が図示されている。
 
③ 井水
敷地内及び屋上の植栽への散水やトイレ洗浄水に井水を利用する計画とし、上水利用にかかるエネルギーの低減を図った。(アクティブ)
※ 井水は、中水として、散水用、便所、災害時の非常用等に利用することができる。年間で約15°Cと安定している低温活用と、上水利用量削減の目的から、H28の標準解答例では、「井水利用屋根散水」が図示されている。
 
④ ソーラーチムニー
ソーラーチムニーは、 太陽熱によって暖められた空気の上昇による気流を活用するもので「ソーラー上昇気流タワー」などとも呼ばれている。(パッシブ)
※ H28の標準解答例では、「トップライト兼ソーラーチムニー」が図示されている。地下1階から地上2階までの三層吹き抜けの場合に当てはまる。吹き抜け大空間の上部にトップライトを設けて、この上昇気流の活用を積極的に利用している。
 
(雑談)エスキスもようやく2時間以内ででき、ウツワ出し、コアとゾーニングを押さえられたと思っていたら、今度は階振りでやらかしてしまいました。さらに、作図に3時間45分も時間がとれたにもかかわらず、2時間経過した辺り(什器や室名を書く頃)から集中力が切れ、4時間も時間を費やしてしまい、未完に終わってしまいました。途中で配られた模範解答例を見るんじゃなかった… 車回しの植栽帯(歩道の切り開きが一ヶ所で、かつ車回しが直径14m以上(ロータリー型?)のため、真ん中に植栽帯があります)に柱を置くとか、勾配屋根を寄棟にし、中央部を平坦にして、屋上に設備機器を置くとか、そんな理想的なプランよりも… 「全体最適」でした。ついに試験まであと19日。日曜は建築士会の模試です。落ち込んでいる場合ではない!試験当日は、地元のだんじり祭の宮入りの日。だんじり魂でここはやりきるしかないなぁ。笑

吹抜空間のメイン階段

作図表現に自信のない、吹抜の中のメイン階段。今回の課題でも、エスキスでは書いてあったのに、エレベーターだけ設けて、階段の表現を避けてしまいました。過去問の標準解答例を見ても、メイン階段は、オープンになっていることが多いのですが。今回は、宿泊者以外の一般客も利用するラウンジやレストランを地下1階に計画することになり、ラウンジには3層吹抜の条件が。1階のエントランスから地下に行くのに、宿泊者用のコアとは別に一般利用者用のコアが必要となったのです。今まで私の描く「メイン階段」は「出入口のみの閉鎖的な階段」のワンパターンでした。けれど、リゾートホテルが設計課題であれば、エントランスホールやラウンジの作図表現は優先度が高いはず。ここは逃げ腰にならずに、きちんと押さえておきます。

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ついでに言うと、パッシブデザインを表現するトップライトやサイドライト、陸屋根で屋上に設ける設備機器置場などの断面図の表現も同じです。添削後にもう一度客観的に図面を見ると、積極性がまったく見られません。今年はパッシブが必ず出題されるし、昨年にもすでに出題され、「必要に応じ、計画上留意した事項について、簡潔な文章や矢印等により補足して明示する」という条件が与えられていたのに、それでもです。ここがキモなのに、何をビビってるんだー。
 
旧制度のときに受けた製図試験よりも、作図の根拠と整合性が求められるし、構造と設備の知識が問われるし、何よりも自由度が高いので、自分で決めなければならないことが本当に多いです。けれど、無意識のうちに、以前のような消去法で答えを導き出していたのかもしれません。採点者に伝えようとする意識が足りなかったなぁ。よし、これからは、たしかウラ指導のペンギンさんもおっしゃってたように、「解答は創り出すもの」という考え方にシフトします。

ゾーニングとコアの関係

空間構成の重要性を見直して、ゾーニングとコアの関係をまとめようとしていたら、ハッとさせられるツイートを目にしました。(学科のときから、ネットをチェックし、勉強法を探っています。)

管理・共用・宿泊ゾーンを色分けすることは、今までにも言われていたことですが、アンテナを張っていると、新たな視点が見えてきますね。同じ課題を解いた受講生の方々のゾーニングを見てみると、これだけのパターンがあるのかということと、なんとなくですが、コア(吹抜けを含む)の位置に規則性がありそうだなと。これからは、エスキスを強化して、毎晩寝る前に記述の暗記をがんばります。記述は、学科の「施工」のように、やはり追い込み勉強になりそうです。