管理許容差と限界許容差
「柱に現場継手のある階の建方精度については、特記がなかったので、階高の管理許容差を±8mmとした。」(H26問14)⇨ ×
鉄骨工事の建方精度で出てきた「管理許容差」。たしか「限界許容差」もあったような気が。数値があやふやだったので、この機会に過去問を整理することにしました。
(柱に現場継手のある階の建方精度)
・管理許容差
「柱に現場継手のある階の建方精度については、特記がなかったので、階高の管理許容差を±5mmとした。」(H16問13)⇨ ○
・限界許容差
「工事現場継手のある階の建方精度については、±8mmを階高の限界許容差とした。」(H12問13)⇨ ○
古い過去問がベースだったのですね。しかも「限界許容差」とわけて、覚えていないと引っかかってしまう問題ですね。過去問で適当な枝として出題されているものはスルーしがちなので、要チェックです。
(柱の倒れ)
・管理許容差
「鉄骨の建方精度の管理において、柱の倒れの管理許容差は、特記がなかったので、高さの1/1000以下、かつ、10mm以下とした。」
(H17問14)⇨ ○
・限界許容差
高さの1/700以下かつ15mm以下とする。⇨ 全日本建築士会のテキストより
(建物の倒れ)
・管理許容差
「建築物の倒れの管理許容差を、高さの1/4000に7mmを加えた値以下、かつ30mm以下とした。」(H24)⇨ ○
・限界許容差
「一般の鉄骨構造における建方精度に関する建物の倒れの限界許容差は、高さの1/2500に10mmを加えた値以下、かつ、50mm以下とした。」(H12問13)⇨ ○
その他は「管理許容差」で±3mmの出題です。
「柱脚において、通り心と構造用アンカーボルトの位置のずれの管理許容差を、±3mmとした。」(H24問13)⇨ ○
「ベースモルタルの仕上面の精度について、特記がなかったので、柱すえ付け面の高さの管理許容差を±3mmとした。」(H15問13)⇨ ○
追記:
「完全溶込み溶接の突合せ継手の余盛り高さについては、1mmであったので、許容差の範囲内とした。」(H23問14)⇨ ○
管理許容差が3㎜以下、限界許容差が5㎜以下です。